山高きが故に貴からず
【読み】 | やまたかきがゆえにたっとからず |
【意味】 | 山高きが故に貴からずとは、本当の価値は見かけだけで決まるものではなく、実質が伴ってこそ尊ばれるということのたとえ。 |
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【山高きが故に貴からずの解説】
【注釈】 | 山はただ高いから尊いのではなく、木が生い茂っているからこそ尊いのと同じように、人間も外見だけが立派でもそれは尊いとは言えず、実質が外見に伴って始めて価値があるものだという教訓。 「たっとい」は「とうとい」の古風な言い方で、「たっとからず」は「たっとい」に打消しの「ず」が付いたもの。「尊からず」とも書く。 平安時代の教訓書『実語教』に「山高きが故に貴からず、樹有るを以て貴しと為す。人肥えたるが故に貴からず、智有るを以て貴しと為す(山はただ高いだけでは貴いとは言えず、そこに木が生い茂っているからこそ貴い。人も体が大きいだけで立派だとは言えず、知恵を持つからこそ貴い)」とあるのに基づく。 |
【出典】 | 『実語教』 |
【注意】 | - |
【類義】 | 人肥えたるが故に貴からず |
【対義】 | - |
【英語】 | Fine words don't fill the belly.(美しい言葉で腹は満たされない) |
【例文】 | 「あの会社の社員はみな高級ブランドに身を包み、丁寧な言葉遣いで接客するが、山高きが故に貴からずで、社内では客の悪口ばかり言っていてとても下品だ」 |
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